【感想】色欲の小毬荘～千星編～

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VENUSの同人エロゲー「色欲の小毬荘～千星編～」を紹介します！

色欲の小毬荘～千星編～は現代日本を舞台に、同じ下宿場に住み同じ学校に通う一組の男女の日常生活と恋愛模様を描く、ビジュアルノベル形式のエロゲーです。順調に健全な交際を進めているようで実は裏で女の子に他の男が忍び寄るVENUSお得意の寝取られストーリーが魅力です。楽しい日常と女の子の魅力を丁寧に描くからこそ、プレイヤーの心をズタズタに引き裂くような極上の寝取られが味わえます！

色欲の小毬荘～千星編～の魅力を感想を交えつつレビューします。

色欲の小毬荘～千星編～ってどんなエロゲー？

色欲の小毬荘～千星編～は時折現れる選択肢で主人公の行動を決めつつ物語を読み進めるスタンダードなビジュアルノベルです。注意点は寝取られモノである事、前作「色欲の小毬荘〜人妻・明菜編〜」からストーリーが続いている事の2点です！

寝取られモノだと知らずにプレイすれば、いや知っていてもなお心に傷を負うかもしれません。ポイントは寝取られが始まるまでの長くて丁寧なストーリーと人物描写です。主人公とヒロイン「矢薙千星」がいかに楽しい日常を過ごしているか、千星がいかに魅力的な女の子でどれほど主人公を想っているか、時間をかけて理解した上で寝取られを味わう事になります！

ストーリー開始からエッチシーンまでが長いのでサクッと抜けるエロゲーを求める方にはおすすめできません。出来れば前作からじっくりと読み込んだ上で寝取られエッチシーンを楽しむのがおすすめです！

家庭のような下宿場「小毬荘」で巻き起こる愛憎劇

物語の主な舞台は下宿場「小毬荘」です。齢90を数えようという老婆「大寿美サダ子」が営む、時代を感じさせる外観と内装の小毬荘は、食事付きにも関わらず家賃が破格である代わりに、住人同士の距離間が否が応でも近くなる数々のルールがあります。全ては孫の裕二郎以外に身寄りのないサダ子の、家族のような空間を作りたいという願いの表れです！残念ながら、サダ子の思惑とは裏腹に小毬荘の関係者の間には愛憎と色欲が飛び交います。

色欲の小毬荘～千星編～は前作である色欲の小毬荘〜人妻・明菜編〜から続く物語を綴る正統な続編です。色欲の小毬荘～千星編～だけをプレイしても色欲の小毬荘〜人妻・明菜編〜の内容は大まかに分かりますが、色欲の小毬荘〜人妻・明菜編〜を先にプレイするのがおすすめです！

本記事では色欲の小毬荘〜人妻・明菜編〜の内容も含めて小毬荘での物語のあらましを簡単に紹介します。

人妻との禁断の恋が導く絶望

物語の主人公はごく普通の学生男子「坂巻守」です。学力が低く実家からの通学に3時間かかる学校にしか進学できなかったため、学校に近い小毬荘に下宿しています。同じく小毬荘に住む同級生「風祭勇斗」とは親友で、日常的に捨てられているエロ本を探して2人で町中を駆け回っています。エロ本の為なら不良との喧嘩も辞さない程エロへの強い情熱を持つ一方で、エロ以外の事には無関心で無気力です。

守が小毬荘に住んで1年が経った春、大家のサダ子以外は守と勇斗だけだった小毬荘の住人が一気に増えます！新たな住人はかつて守たちに大量のエロ本を譲ってくれた気のいいおじさん「土久憲治」と、守たちの後輩の学生女子「矢薙千星」です。住人が増えて賑やかで楽しい日々を過ごす中、両親を亡くしてバイトで自活している千星を見た守は無為な日々を過ごしている自分に疑問を持ち始めます。

守の生活が一変するきっかけとなったのは、サダ子の孫・裕二郎の妻「大寿美明菜」です！日頃から小毬荘の家事を手伝っている明菜にかねてから憧れを抱いていた守は、ひょんな事から明菜のだらしない一面を知ります。普段の明菜は姑的な立場のサダ子の前で気を張っていたのです。さらに病に倒れて入院してしまったサダ子の代わりに1人で小毬荘を切り盛りする明菜を見て、守は明菜を支える決意をします。

明菜を手伝ううちに守が明菜に抱く感情は憧れから恋愛感情へと変わります。もちろん既婚者の明菜との恋愛は許されるものではなく、千星も守の気持ちに気付き止めようと説得しますが、守の想いは変わりません。明菜も日々のストレスと夫が単身赴任で不在な寂しさから、いけないと知りつつ守の想いに応えてしまいます！

禁断の愛は長くは続きません。なんと土久によって寝取られた明菜が妊娠してしまうという、守にとって最悪の結末が待ち受けていたのです！

千星の正体と守との恋路

失意の守は夏休みが始まると同時に実家に帰ります。二度と小毬荘には戻るまいと考える守を翻意させたのは、守を連れ戻そうと実家にまで押しかけてきた千星です。

守の母親と親しく話す千星を見た守は、千星が幼少期によく一緒に遊んだ幼馴染だったことを思い出します！両親を事故で失い親戚に引き取られて守と離別した千星は、再び守と一緒に過ごすために守と同じ学校に進学し守と同じ小毬荘で暮らす事を選んだのです。

守と明菜の関係を知った上でなお守を慕う千星の説得で小毬荘に戻った守は、千星や勇斗と共に水遊び、海水浴、お祭りなど楽しい夏を過ごします。千星の影響でバイトも始めて充実した日々を過ごす守が千星に感謝を伝えると、千星から逆に感謝の言葉が返ってきます。幼い頃は引っ込み思案で一人ぼっちだった千星を変えたのは、千星に手を差し伸べた守だったのです。お互いにいい影響を与え合っていると理解した守は徐々に千星に惹かれていきます！

千星の想いに応えるため過去の不倫にケジメを付けようと明菜の家を訪れた守は土久と明菜の関係の真相を知ります。明菜は好んで土久と不倫したのではなく、守を突き放して不倫から抜けさせるため、さらには千星を狙っている土久の興味を引き付けるために土久と関係を持っていたのです！

真実を知った守が千星を守ろうと決意を新たにする所で序章が終わります。果たして守は千星を土久の魔の手から守り、恋を成就させられるのでしょうか？

心を抉る寝取られ

脱ぎ散らかされた千星の服と守からの着信を知らせる千星のスマホ。寝取られを暗示する構図

基本的には守の決意も虚しく千星は寝取られてしまいます。選択肢次第では寝取られを未然に防げますが、VENUSのエロゲーを楽しむ以上は寝取られを味わうのがおすすめです！

色欲の小毬荘～千星編～の寝取られは脅迫や暴力による無理矢理な寝取られではありません。情に訴えて千星に近づき、軽いエッチから始めて徐々に快楽の虜にし、段階を踏んで最終的には中出しセックスに至る、平和的な手段での寝取られです。穏健な手段での寝取られだからこそ、相手への怒りや千星への同情が薄れ、健全な恋愛感情が色欲に負ける絶望を存分に味わえます！

寝取られを防ぐルートもある事から分かる通り、色欲の小毬荘～千星編～はマルチエンディングです。寝取られてからの展開も複数あります。千星を取り返せるのか、千星が手の届かない所に行ってしまうのか、全ては守とプレイヤー次第です！

千星の魅力が引き立てる寝取られの絶望感

色欲の小毬荘～千星編～は千星の魅力を抜きにしては語れません！

千星はドジっ子の側面としっかり者の側面を併せ持ちます。天真爛漫であまり人を疑う事が無く、しばしば何もない所で転ぶなど実年齢より幼くて危なっかしい子です。一方で親戚の世話になり続ける事に負い目を感じバイトが出来る年齢になると同時に自活を始めるなど、芯が強く一生懸命な子です！バイト先では普段とは打って変わって手際のよい働き者で上司の信頼も勝ち取っています。

幼少期は常に一人で遊んでいる程の引っ込み思案でしたが、守との出会いが切っ掛けで変わり、現在は人見知りのきらいがあるものの見知った相手には人懐っこい性格です。幼少期に両親を亡くしている事もあり家族に飢えており、小毬荘の雰囲気を気に入っています。

「いっかくん」というキャラの熱狂的ファンです。幼少期の別れ際に守からいっかくんのぬいぐるみを貰ったことでいっかくん愛に拍車がかかっています。部屋の内装も衣服の意匠もいっかくん一色です！

千星の最大の魅力は守を一途に想い続ける姿勢です！小学校入学前に離れてから何年も経っても色あせず、目の前で人妻と不倫する守を見てもなお変わらない想いの強さは半端ではありません。普段は仲のいい勇斗にも守と二人の時間を邪魔されれば辛辣になり、小毬荘の住人とは家族のように接したいと思いつつも守が土久に近づくなと言えば深く事情を聞く事無く従います。千星にとって守は最優先です！